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もちっとマグロ誕生秘話
マグロは時期によって品質が異なるが、品質の高い時期のインドネシア生マグロを見て、日本でいつの時期でも美味しいマグロを冷凍技術を使って、”安定供給”したいという思いから加工技術の試行錯誤が始まります。
極論にはなりますが、海で獲れたマグロの鮮度をそのままお客様の 食卓に並べられたら、という思いでここまでやって来ました。 まだ他企業では使用されていない冷凍機、解凍機を使いこなすのに 4-5年以上かかり、今のもちっとマグロがようやく誕生しました。
そして今もなお、試行錯誤は続いております。 他とは違う、加工技術を是非、皆様にも知って頂きたく存じます。
仕入れ
- 獲る場所…大間の本マグロの漁場と似たような海域、冷水海であること
- 獲る時期… 北半球と南半球それぞれ冷水海の時期
このような仕入れは業界でも珍しいです。 ここが他社とは大きく異る部分です。 また八実のマグロは 「獲る場所と獲る時期」を一番重視し、 仕入れています。
「獲る場所」・・大間の本マグロの漁場と似たような海域、冷水海でとれたマグロを仕入れます。
理由は冷水にいるマグロの方が味が濃く、美味しいからです。これをお客様に食べて頂きたい。
「「獲る時期」・・北半球と南半球それぞれ冷水海の時期を狙って、 獲れたマグロを仕入れます。
おいしさの追求とSGDSの配慮から徹底した管理をしている日本船と提携して安全安心な物だけを仕入れています。そのため、漁獲証明、漁獲報告、トレーサビリティ(*3)などもしっかりしており、どの漁船かまで辿ることも可能です。
延縄漁とは一本の長い縄(幹縄)に、約3,000本の釣り針が付いた縄(枝縄)を漁場に設置して、まぐろが釣り針にかかるのを待つ漁法です。
特殊漁場とは極寒で荒波の海域で、いわゆる大間の本マグロの漁場と似たような海域のことを指します。
食べたときの味は一般漁場と比べ物になりません。
トレーサビリティ(Traceability)とは、トレース(Trace:追跡)とアビリティ(Ability:能力)を組み合わせた造語で、日本語では「追跡可能性」と訳されます。
物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をいいます。
原料保管
この温度が原料保管に最適!
-45℃の冷凍庫で保存しています。 この温度が一次保存としては安定できると判断しているからです。
一年間で約150t出荷していましたので、原料保管の冷凍庫はいつも フル稼働です。
切断
ここで人の手を使います。 冷凍のまま切断機で、次の加工をしやすいように骨や皮を外したり、 形を整えます。 マグロはゆるめすぎ(解かす)てはいけないので、温度変化を なるべく避けるため、 約25年の熟練されたプロの切断士がスピードと 正確性で行います。
解凍
特別な機械を使った、こだわりの解凍技術です。 旨味を流さない、細胞を崩さない、ドリップを出さないために ”磁気”が流れている特殊な解凍機で解凍します。 泡がブクブクしているのは、水温を一定に保つためです。 桶の上下で温度が変わると解凍スピードが上下で変わってしまうことを 防ぎます。 非効率的ですが マグロのため、美味しさのために3〜6時間かけて じっくり解凍します。 海の温度に近い状態を保ち、なるべくマグロに優しい環境、 そしてマグロが生まれた環境に近い状態で解凍しています。
手切り加工
血合いを取り除き、お客様の要望に合わせて手切り加工致します。 細かく筋味を外し、手切りでないと実現できないレベルまで 加工いたします。 可食部分を100%にして、一般の方でも食べやすいように加工している のも八実のこだわりです。
ダブル熟成冷凍/冷蔵
手切り加工後、冷凍する商品と冷蔵する商品に分かれます。 冷蔵する商品は、鮮度を保つために当日中にパッキングし、 出荷します。
冷凍に関しては強いこだわりがございます。 再度冷凍でも品質を落とすことなく細胞を崩さないために、強めの 磁気を通して冷凍できる特殊な冷凍機を使用します。 この時、ただ冷凍するだけではなく、 同時に熟成も促進できることが 非常に強みです。 再度冷凍でも美味しくなる加工技術でございます。
冷凍用の商品の場合は、当社の冷凍機で-55℃で保管しているため、 家庭用の冷凍庫の温度は異なるので、 購入後2週間以内を目安に お召し上がりください。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 以上のような工程を経て【もちっとマグロ】は出来上がります。
長年の試行錯誤を経て、こだわり抜いた【もちっとマグロ】を 一度ご賞味頂けると幸いです。